• このエントリーをはてなブックマークに追加

はだかの王様

著者:与沢翼

“秒速”といわれるスピードと派手なプロモーションで「時代の寵児」と言われた与沢翼。

インターネットビジネス界の王様として君臨していたが、資金がショートし、経営破綻に追い込まれた。「絶頂」と「転落」のどちらも経験した著者の本音が語られている。

この本の特徴は「絶対にしてはいけない原則」にフォーカスしているところだ。世の中には“こうすればいい”という成功法則は溢れている。しかし、「これだけはやってはいけない」ということが分かっていなければ、手にした成功も一瞬にして水の泡になる。

本書では「お金」、「仕事」、「人」、「心」、4つのテーマを取り上げている。 「お金」での教訓は「がけっぷちで戦ってはいけない」ということだ。成功法則の本では「追い込め」「コミットメントをしろ」「退路をたて」と書かれてあることが多いが、意味を取り違えてはいけない。“火事場の馬鹿力”という言葉があるように、ピンチの状況だからこそ、力が発揮され、うまくいくことがある。それはあくまで、非常時のときだけである。嵐の中では、種から芽を出した植物が育たないように、人も仕事も安心・安全な状況こそ花が咲く。

日本ではお金を稼ぐことや貯めることに後ろめたさを感じる人もいるようだが、資産ほどたよりになるものはない。国は法律の範囲内でしか守ってくれないし、会社も社長のものなので、結局は社員を守ってくれない。自分も資産も大事にするべきである。「仕事」においての教訓は「利益を追求しすぎてはいけない」ということだ。ビジネスは原価率を下げ、粗利益を上げることが成功の秘訣だと感じている人も多いだろう。しかし、粗利益を取り過ぎることはお客様離れやトラブルの原因となる。

利益を商品やサービスでお客様に還元していくと、満足につながる。リッツカールトンホテルは料金も高いが、設備や人材にふんだんにお金をかけて、心地よい空間、感動するサービスを提供している。利益を追求しすぎずに、「お客様のイメージを超える体験を提供する」ことに命をかけるべきなのである。

「人」「心」における教訓は「超一流」になってはいけない。世の中の成功を手に入れるには、トレンドやタイミングも重要だ。それは一時的な成功を手に入れるには有効だ。しかし、大成功をおさめるのはウサギではなく、カメとしての歩みを進める人なのである。ウサギとして成功をおさめた人からは見下されたりするかもしれないが、自分の信念を貫いて歩みを進める人が成功する。その第一歩は凡人であることを自覚するところから始まる。著者が語っていることはどこかで聞いたことがあるかもしれないが、2度倒産を経験したからこその重みを感じた。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「はだかの王様」のおすすめポイント

事業の規模に限らず、自分でビジネスをしている人であれば、参考になる部分が多い。以前、メデイアで見ていた印象とはうってかわって、わかりやすく謙虚な言葉でつづられている。これから起業を目指す人にとってもおすすめだ。

与沢翼について

1982年生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。在学中に、ビジネスコンテストで優勝したことで企業の道へ。アパレル企業を設立し、数年で年商10億円規模にするも、倒産。その後、インターネットビジネスをはじめ、わずか半年で7億円を稼ぐ。グループ提携も10社超え、年商20億円規模に発展させるも、資金がショートし、経営破綻に追い込まれる。再起をするべく、準備をすすめている。

メンターナビについて

気になるメンター、コーチング、自己啓発の本を検索し、おすすめポイントや名言を検索して著書を購入前に参考にできるサイトです。以下の関連する情報を知ることができます。

メンターナビに掲載情報の関連ワード
メンター一覧 日本人メンター著書 与沢翼 メンターとは