• このエントリーをはてなブックマークに追加

野心のすすめ

著者:林真理子

直木賞の受賞経験がある著者が書いた人生論。

浮き沈みの激しい作家の世界で、今もなお連載を抱え、第一線で活躍している。
華々しさだけでなく、今までの苦労も赤裸々に語られてあり、人間らしさがにじみ出ている作品だ。

第一章「野心が足りない」第二章「野心のモチベーション」、第三章「野心の履歴書」、第四章「野心と女の一生」、第五章「野心の幸福論」、全5章からなる。

見ての通り、本書のテーマは「野心」だ。現代の若者は野心が足りないというところからはじまり、野心とは何か、あるとなぜ良いのかということに迫っている。その大前提としては「真剣に考えなくても、働かなくても飢え死にしない日本になっている」ことを問題視している。

平和であることはもちろん歓迎すべきであるが、人生を真剣に考えない若者が増えていることを危惧している。昨今では「がんばらなくていい」、「逃げていい」といった風潮がある。もちろんその通りであるが、人間は仕事を通して最も成長する。嫌なことがあり、我慢しながらも他人と折り合いをつけていく中で生きていく”胆力”が磨かれる。それは女性も同じである。「子育てを通して成長しました」というのは仕事をすることの比にならない。

文字だけを読むと、反感を買いそうな表現が含まれているが、実際には奧に愛が隠れている。
なぜなら著者も徹底的にネガティブな自分、格好悪い自分と向き合ってきたうえで、述べているからである。
批判されることを承知のうえで書いているのであろう。

ところが、an・anなどの連載もしていることからわかるように特に女性の人気が高い。心の奥底で感じていることを著者が代弁をしている証拠と言えよう。制限をかけずに生きてきたからこそ書けた作品だ。

すべての人が野心を持てばいいというものではない。野心を持ったから成功するわけでもない。著者自身も「自分は運が良かった」と語っている。しかし、野心をもつことはいやらしことではなく、自分の欲望に忠実に従うことである。人生に真剣に向き合いたくなる、そんな1冊である。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「野心のすすめ」のおすすめポイント

仕事と家庭の両立に悩む女性に特におすすめしたい。作家の世界で20年以上活躍しながらも、家族をもつ著者が赤裸々に「女性の人生」について語っている。その他には若い世代にはおすすめだ。人生を見つめ直すきっかけになる1冊となるだろう。

林真理子について

コピーライターを目指していたが、作家に転身し、デビュー作「ルンルンを買っておうちに帰ろう」が大ベストセラーになる。その後、「最終便に間に合えば/京都まで」で直木賞を受賞。小説のみならず、週刊文春やan・anの長期連載も持つ。
メンターナビについて

気になるメンター、コーチング、自己啓発の本を検索し、おすすめポイントや名言を検索して著書を購入前に参考にできるサイトです。以下の関連する情報を知ることができます。

メンターナビに掲載情報の関連ワード
メンター一覧 日本人メンター著書 林真理子 メンターとは