自分の才能の見つけ方
著者:本田健
「お金と幸せの専門家」である著者が「才能」をテーマに書いた。「好きなことをやっていきよう」ということを常に表現している著者がその核心である「才能」について解説している。
前提として、「才能は一部の人にだけあるものではなく、すべての人にある」ということである。才能をきちんと発見しているか、していないかの違いだ。では、その才能はどうやって見つけることができるのであろうか?
1番のポイントは「才能は感情に隠されている」ということである。頭で理解しようとしても、見つかるものではない。「どれだけ人の役に立ったか」という数字ではなく、「あー、人の役に立てて嬉しいな」といった実体験が必要なのだ。そのため、才能を見つけるには『自由に感じる心』がなければならない。
才能が見つかるときというのは、ポジティブな感情の時、もしくはネガティブな感情の時である。大きく感情が動いた時にこそ発見できることが多い。
例えば、ポジティブな感情の時、「ワクワクする」「自然とできて人に褒められる」「時間があったらついついやってしまう」などがある。
反対に、ネガティブな感情の時だと、「イライラする」「嫉妬する」などがある。イライラや嫉妬は「自分の方がもっとうまくできる」「ここを改善すればもっと良くなる」など、自分に才能があるからこそ感じるのである。全く歌に興味の無い人が、歌がウマい人に嫉妬することはまずない。そして、才能は行動しないと見つからないのである。
例えば、イチローや将棋の羽生名人などは初めから才能が浮き上がっていた人たちで、あまり参考にならない。それ以外の人は、自分でドリルを使って、心の中の地層を掘り続けていくことが大切なのである。
才能を見つけるのに、お金も、人脈も、必要はない。「才能を見つけたら自分はどうなってしまうのだろう?」「どんな楽しい人生を送れるのだろう?」といった、好奇心がカギだ。すぐに見つかる人もいれば、なかなか掘り当てられない人もいるだろう。しかし、自分が好奇心さえ失わなければ、きっと見つかる。
才能はすべての人に眠っているからだ。
「自分の才能の見つけ方」のおすすめポイント
個人で事業をしている人やこれから起業を考えている人におすすめである。本書のテーマは「才能」である。
才能を発揮すれば、自分だけのブランドが出来上げるからである。ポジティブでもネガティブでもない、著者独特のタッチで書かれてあるため、読みやすい。
やりたいことがわからない人や就職を控えた学生が読んでも損はないだろう。