昨日までの自分に別れを告げる
著者:中谷彰宏
若者に人気のある著作家千田琢也氏が「本書があるから今がある」と語っている本として一部では有名な本。
その影響力はすさまじく、千田氏の本には中谷氏のテイストが多く含まれている。「人は一行の言葉で、一瞬に生まれ変わる。」そのコンセプトを掲げ、中谷氏が選んだ「つらいとき悲しいときグッと心に響く言葉」を100個集めたのが本書である。
世の中には何気なく手に取った本の中にあった、たった1行の言葉で人生が変わることもあれば、飲み屋のカウンターで隣に座った見ず知らずの人が、何気なく言ったひと言で、生まれ変わることもある。そのときのきっかけはくどくど長い文句ではなく、たった1行の言葉。
そんな神様のアドバイスのような名言がずらりと並び、1つ1つ丁寧に解説も入っている。
とくにジャンル分けはされてなく、1ページに1名言、そして隣のページに解説と2ページで1つを最後まで一貫して書かれており、選ばれている名言はどれもポジティブの塊のようなものばかりで、何度も読み返したくなる一冊。
初めて読んだときとしばらく経ってから2回目を読むと違うところが気になったりするのがよくわかるところもポイント。中谷氏の本は何百冊という規模であるが、シンプルに読めるという点ではお勧め。
「やり直しから、プロの仕事が始まる」「勝ち過ぎては、いけない」といったアドバイス的なものから「死にたいと思っていても、ミニスカートに目がいってしまううちは、大丈夫」「ピンチに陥ったら、空を指差して神様にこう言うのだ。大したことないよ」などユニークなものも多く、ほっと安心させてくれる一冊。
「昨日までの自分に別れを告げる」のおすすめポイント
忙しくて周りを見失っていたり、自分の中でもやもやしたものがあって、どうすればいいかわからなかったりする人にお勧め。
様々なジャンルの名言がそろっているので、サラリーマンも経営者も誰にでもお勧めできるシンプルな本。
今の自分の人生観の枠を広げたい、変えたいと今の自分を変えようとしている全ての人に価値ある一冊。