フリー(無料)からお金を生み出す新戦略

著者:クリス・アンダーソン

どんな人でも無料には動かされてしまったことはないだろうか。この本はそんな「無料(フリー)」について様々な業界や研究資料、ビジネスモデルからまとめた本である。著者はロングテールという言葉を広め、世界的ベストセラーをしており、本書もそれに匹敵するほどの影響力を持っている。

そして世の中のほとんどの場所で無料が使われ、それがビジネスとしてまかり通っている事実を目の当たりにする。無料と聞くとお金の流れがなく、ビジネスとして成り立たないボランティアのようなイメージを持つ人もいるかもしれないが、そこまで無謀な行為ではないことをこの本は教えてくれる。

いや、むしろフリーという魅力を効果的に使う方法を教えてくれるのだ。本書の構成はフリーがどうやって誕生したのかから始まり、歴史や心理学、デジタル世界でのフリーや無料経済など幅広い分野からフリーについて探求している。そしてところどころにフリーでビジネスを回している例も多数紹介されている。

巻末資料では、潤沢さに根ざした思考法の10原則やフリーを利用した50のビジネスモデルなど付録も盛りだくさんだ。価格戦略の1つの選択として「無料(フリー)」という形態を見逃していてはもったいない。そう思わせてくれる充実した1冊である。

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「フリー(無料)からお金を生み出す新戦略」のおすすめポイント

経営者として新しい価格戦略やビジネスモデルを考えたい方にオススメ。価格を決める立場やマーケティング戦略系の人にもオススメだ。もちろん、価格に興味を持っている人が読んでも面白い例がたくさんでてくるので、一読の価値がある。

世の中にどんな無料の招待があり、私たちが反応し、どのように流れが生まれていくのか、それを知りたい人に読んでもらいたい本である。

クリス・アンダーソンについて

「ワイアード」誌編集長。「ロングテール」という言葉をはじめて世に知らしめ、著書「ロングテール」は世界的ベストセラーになる。2007年にはタイム誌の「世界でもっとも影響力のある100人」に選ばれている。