自助論

著者:サミュエル・スマイルズ

1858年に出され、日本では福沢諭吉の「学問のすすめ」と並んで読まれたという大ベストセラーにして不朽の名作である。数々のビジネスマン、スポーツ選手が愛読書として挙げていることでも有名な1冊。

アダム・スミスやシェイクスピア、ニュートンなどの様々な分野で活躍した偉人や無名の人のエピソードを引用し、「自助」の精神の重要性を訴えている。「天は自ら助くる者を助く」という言葉を聞いたことがあるだろう。

つまり、自分を助けることができるのは自分だということである。ソクラテスの言葉を借りるのならば「世界を動かそうと思ったら、まず自分自身を動かせ」ということである。このように本書では真新しいことは特に書かれていない。人間としてのまっとうな生き方、当たり前のことが書かれている。近道をしようとしたり、他人をだまして出し抜こうとしたり、怠けたりしようとすることがいつのまにか自分を失ってしまうとも言われている。

自分自身を見失いがちな現代だからこそ、常に原点に立ち戻るためにも本書は常に本棚においておきたい1冊である。150年以上前から現代まで残っているということは人間の本質は変わっておらず、それだけ多くの人のよりどころとなってきたということだろう。

もう1点興味深いのが現代のビジネス書とつくりが同じになっているということだ。「仕事」「時間」「金」「学び」「出会い」という分野を様々な著名人の言葉を引用して啓蒙いくスタイル。これが多くのビジネス書やセミナーのテキストと同じ構成となっていることから本書はビジネス書のルーツであるということだろう。

しかし、本書は引用が多数掲載されているものの、スマイルズ自身の言葉にも心を掴まれるものが多数ある。もし、ビジネス書を読み尽くしてもう読むものがないと思うのであればぜひ本書を読んでもらいたい。新しい考え方などはかかれていないが、今まで学んできたことが集約されたかのような本である。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「自助論」のおすすめポイント

150年前から読まれている不朽の名作。最先端の情報やテクニックが書かれているわけではなく、人間の根本的な成長や人生の本質がかかれている1冊である。数々の経営者もバイブルとして読んでいるので1回は読んでおきたい本である。

サミュエル・スマイルズについて

イギリスの著述家。もともとは医師だったが、生き方の根本を書いた『自助論』が「不朽の名作」として大成功したため、文筆に専念するようになった。