未来企業

著者:リンダ・グラットン

個人の働き方が変わる2025年をテーマにしたベストセラー「ワーク・シフト」の企業版としての続編。

The Key の翻訳書。今、世界では若者の失業率の増加、エネルギーの枯渇問題、貧困の差など、様々な問題の解決策として企業での解決者の育成を提唱している。豊富な世界中の企業の例を紹介しながら、己の仕事に誇りを持って生き抜く「未来企業」の在り方を描いた書籍である。

著者は前著と同様、ロンドンビジネススクール教授、人材論、組織論の権威であるリンダ・グラットン。
今後の10年間で未来にインパクトを与えるビジネスの理論家の彼女の思想を存分に味わうことができる。

内容の構成としては、序章に変化を糧にし、成長する企業を紹介することから始まり、そのために必要な「レジリエンスを高める」「社内と社外の垣根を取り払う」「グローバルな問題に立ち向かう」をテーマとした未来の企業の在り方を紹介し、最後にその未来の企業に必要とされるリーダーシップの定義を改めて再確認している。非常に読みやすくまとめられているが、万人が広く理解できるような内容ではないところを心得ておく必要がある。

抽象的な表現が多いため、解釈する能力がない人にとっては読んだ後に何を行動に移すかが他の書籍と比べ、うつしにくい傾向があり、ワーク・シフトほどいろんな方に読まれる本ではない。しかし、それを差し置いても素晴らしい書籍というのは間違いない。

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「未来企業」のおすすめポイント

これからの世界において、企業は人々にどんな影響を与えていくのか?未来に生き残るために、今からどのような対策をしておけばいいのか?未来の企業を担うリーダーシップとはどのようなものなのか?などの疑問を持っている、またはそのような問題を考えるポジションにいる会社員におすすめ。ドラッカーの著書「未来企業」を読んで、もっと知りたいと感じた人にも現代のニーズにあった書籍としておすすめ。あくまでも会社の運営に関する本なので、自己啓発本として探すのであれば、前著の「ワーク・シフト」をおすすめする。

リンダ・グラットンについて

ロンドン・ビジネススクール教授。経営組織論の世界的権威で、英タイムズ紙の選ぶ「世界のトップビジネス思想家15人」の1人。フィナンシャルタイムズでは「今後10年で未来に最もインパクトを与えるビジネス理論家」と賞され、英エコノミスト誌の「仕事の未来を予測する識者トップ200人」に名を連ねる。人事、組織活性化のエキスパートとして欧米、アジアのグローバル企業に対してアドバイスを行う。