ワーク・シフト

著者:リンダ・グラットン

ビジネス大賞2013に大賞を受賞したベストセラー。

グローバル社会、超高齢化時代に「幸せに働く」とはどういうことか?孤独と貧困から自由になるにはどうすればいいのか?など、2025年の働き方の未来図について書かれた本。

中国が空港の建設を多数進めていることや携帯電話を使用した送金システムのイノベーションを起こしているのがアフリカのケニアだったりとデータや情報をうまくまとめてくるのはさすが教授といったところ。

内容は5つのトレンド「テクノロジーの発展」「グローバル化」「人口構成の変化と長寿化」「個人、家族、社会の変化」「エネルギーと環境問題」から働き方がどう変わるか、そして本書のタイトルでもあるワーク・シフトの例を大きく分けて3つに分け、『連続スペシャリストの道』『3種類の人的ネットワーク』『消費より経験に価値をおく生き方』など豊富な手段が紹介されている。

未来の仕事といえば、「世界一周しながら自由に働く」など楽しみながら働くといったものが多い中、ここまで現実的手段に落とされている本書は貴重なものである。

しかし、一方で「意識の高い世界に疲れそう」「連続でスペシャリストになるとか無理」など否定的な意見も多いので、ただ稼ぐことに必死な今を生きている人たちにはちょっとハードルが高いかもしれない。

今の時点で1つの強みを持っていない人が読むと少し憂鬱になってしまうくらい現実的なので、そこだけ注意が必要。

いろいろなことをやろうと挑戦する前にふと振り返って「このまま続けていいのかな?」と進路の確認をするときに読み返すのも良い。

最近では続編となるワークシフトの企業版「未来企業」も出たこともあり、合わせてチェックしたい一冊だ。

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「ワーク・シフト」のおすすめポイント

まだ己を磨く時間がたっぷりある若者や自分のコンセプトがしっかり決まった強みを持っている人にお勧め。ぱっと見ると、内容は専門的で難しそうな分厚そうな本だが、読みやすい部分も多く、普段からワクワクしている人にもお勧め。

リンダ・グラットンについて

ロンドン・ビジネススクール教授。経営組織論の世界的権威で、英タイムズ紙の選ぶ「世界のトップビジネス思想家15人」の1人。フィナンシャルタイムズでは「今後10年で未来に最もインパクトを与えるビジネス理論家」と賞され、英エコノミスト誌の「仕事の未来を予測する識者トップ200人」に名を連ねる。人事、組織活性化のエキスパートとして欧米、アジアのグローバル企業に対してアドバイスを行う。